建築士コラム

プロジェクトの足跡

松永 康宏

道頓堀に「だるま大臣」 Vol.2

確認済証を取得し無事に着工することができました。

工事は北側を道頓堀川の遊歩道、南側を道頓堀商店街と車両規制がある条件で、夜間工事を必要とする施工となりました。
◎だるま人形

屋上の人形の大きさは高さ12m、直径4.5m、総重量20tになります。大型観光バスを垂直に立てている大きさです。

顔の高さ4.5m、串かつの長さは2mの工作物になります。回転させる機構は、立体駐車場でよくみるターンテーブルの上に鉄骨を組み上げ、周囲に表層材を取付けた工作物です。
屋上人形の工作物申請業務が残っていました。

審査機関と議論になったのが、屋上工作物と建物の接続部分です。特に地震力が屋上工作物から建物へどのように伝達するかが議論となりました。

建物の最上階に1本の主軸であるコマがあり、その上に大型観光バスが垂直に立っているイメージです。ある審査機関へ申請していたのですが、複雑過ぎて審査できないと回答があり、別の審査機関に変更したほど難航しました。

屋上の人形の制作は2020年2月頃からスタートし、7月頃には原型が完成しました。しかし、その時点では屋上工作物の申請が完了しておらず、度胸のいる申請業務となりました。設計者としては避けたい、申請は下りていないが制作している状況となりました。

粘り強く申請業務に取り組んだ結果、2020年8月上棟式の際には、工作物申請業務にも目処がつき安堵することができました。
屋上工作物は防火仕様にするために、表層材はセラミックの粉末でつくられたGRXと重量を軽くするためにFRPを2層にした商品を開発しました。重量、防火、コストから生まれたアイデアでした。
◎照明計画

照明計画については1/10の模型を使い検証を重ねました。懐中電灯で下から顔を照らしたとき、お化けのようになることを避けるためです。

串に照明を埋め込み、周囲にポールを建てた案で調整しました。
◎おわりに

その後工事は順調に進み、2020年11月25日コロナ渦の時期でしたが、無事に点灯式を迎えることができました。

2020年12月25日検査済証を取得することができ、だるま人形を回転させることができました。

2019年1月にスタートしてから約2年間、挑戦の連続でした。この挑戦をサポートして頂いた関係者様には感謝しかありません。粘り強くやり抜くことの大切さを学んだ物件となりました。

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